天国 Heaven(英)/Ciel(仏)/Cielo(伊)/Himmel(独) 煉獄 Purgatory(英)/Purgatoire(仏)/Purgatorio(伊)/Fegefeuer(独)/Purgatorium(ラテン) 辺獄/古聖所/リンボ Limbo(英)/Limbes(仏)/Limbo(伊)/Limbus(独)/Limbus(ラテン) 陰府(新共同訳聖書)/ハデス(新改訳聖書)/黄泉(口語訳聖書)/冥府(ラゲ訳聖書)/シェオル Hell(英)/Enfers(仏)/Inferi(伊)/Unterwelt(独)/Ἅιδης(古希)/שְׁאוֹל(ヘブライ) 地獄(新共同訳/口語訳/ラゲ訳聖書)/ゲヘナ(新改訳聖書)/火の池 Gehenna(英)/Géhenne(仏)/Geenna(伊)/Gehinnom(独)/γέεννα(古希) |
※ | 世界の終わりにイエス・キリストが再臨し、過去全ての死者および残った生者を裁きにかけて天の国と地下の国へと振り分けるとされる。 |
概要 | 補記 | ||
天の国 | 天国 | 罪を犯していない者、軽微な罪を犯したが浄化された者、および最後の審判で赦された者が行く。 死んだイエス・キリストその門が開いたとされる、神が統治する国。 | |
煉獄 | 天国に行ける資格を持つが、軽微な罪を持つ者が行く。 浄化のための責め苦を受ける。 | カトリックのみ。 | |
地下の国 | 辺獄 | 洗礼を受けられないまま死亡した、原罪以外に何の罪もない子供が行く(幼児の辺獄)。 イエス・キリストが処刑後復活までの3日間を過ごした場所(父祖の辺獄)。 | 地下の国の周辺部。 天の国との境界。 |
非キリスト教徒やキリスト教開宗以前の者が行く。 | どちらに属するかは論者による。 | ||
陰府 | |||
軽微な罪を犯した者やキリスト教を拒んだ者が、最後の審判までの間一時的に留まる場所。 下記「地獄」ほどではないが責め苦を受け続ける。 | |||
地獄 | 罪を犯した者が行く。陰府の1区画で、区別されない場合も多い。 再生する肉体を与えられ、永遠に燃える硫黄の火の池に落とされる(※)。 |
※ | 「永遠に」が「燃える硫黄の火」と「落とされる」のどちらにかかると解釈するかで意味が異なってくる。 すなわちその火自体は永遠に燃え続けるが、最後の審判の折には赦される可能性があるという解釈と、一切の赦しなく永劫に苦しみ続けるという解釈あり。 |
概要 | ||
天の国 | 第十天 至高天 | 「天上の薔薇」がある。 |
第九天 原動天 | 天体を動かす場所。 | |
第八天 恒星天 | 諸聖人が至る。十二宮がある。 | |
第七天 土星天 | 信仰に生きた者が至る。 | |
第六天 木星天 | 正義に生きた者が至る。 | |
第五天 火星天 | キリスト教を護った者が至る。 | |
第四天 太陽天 | 知恵深き者が至る。 | |
第三天 金星天 | 愛に生きた者が至る。 | |
第二天 水星天 | 徳はあるものの、野心や名声を捨てきれなかった者が至る。 | |
第一天 月天 | 神への誓いを果たせなかった者が至る。天国の最下層。 | |
火焔天 | 地球(人間界)と月(天国)の間。火のあるべき場所で、火が上に向かうのはここに還ろうとするためとされる。 | |
煉獄山 | 地上楽園 | 煉獄山の山頂で、常春の楽園。 かつて追放される前に人間が住んでいたというエデンの園。 |
第七冠 愛欲者 | 色欲に耽った者が浄罪される。 | |
第六冠 暴食者 | 暴食に耽った者がおあずけを食らう。 | |
第五冠 貪欲者 | 欲深かった者が池で頭を冷やされる。 | |
第四冠 怠惰者 | 怠惰に生きた者がマラソンをさせられる。 | |
第三冠 憤怒者 | 怒りっぽい者が煙の中で燻される。 | |
第二冠 嫉妬者 | 嫉妬に生きた者が瞼を縫われる。 | |
第一冠 高慢者 | 高慢だった者が石を背負わされる。 | |
ペテロの門 | 煉獄山の入口。 | |
第二の台地 遅悔者 | 死の直前でようやっと神に赦しを請うた者がここから煉獄山を登る。 | |
第一の台地 破門者 | 神に赦しを請うたが、教会から破門された者(洗礼を受けた元キリスト教徒)がここから煉獄山を登る。 | |
地獄の門 | 「この門をくぐる者は一切の希望を捨てよ」と書かれている。 | |
地獄前域 | 善も悪も成さなかった者が蜂や虻に刺される。 | |
アケローン川 | 渡し守カロンの舟に乗り、亡者が地下の国へと運ばれる。 | |
地下の国 | 第一圏 辺獄 | 洗礼を受けなかった者が行く。 責め苦も含め何もなく、ただ無為な時を過ごす |
地獄の入口 | 裁判官ミーノスが生前の罪や行いにより行くべき場所を決定する。 ここより先が陰府。 |
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第二圏 愛欲者の地獄 | 肉欲に耽った者が暴風の中に置かれる。 | |
第三圏 貪食者の地獄 | 暴食に耽った者がケルベロスに引き裂かれる。 | |
第四圏 貪欲者の地獄 | ケチまたは浪費癖のある者が金貨の袋を背負わされる。 | |
第五圏 憤怒者の地獄 | 怒りっぽい者が血色の沼に落とされる。 | |
ディーテの市 | 以下第六〜九圏を囲む城塞都市。 永遠に燃える火の壁に囲まれているとされ、ここより内が「地獄(火の池)」に相当すると思われる。 |
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第六圏 異端者の地獄 | 異教徒など非キリスト教徒が葬られる。 | |
第七圏 暴力者の地獄 | 暴力を振るった者が、その種類に応じて更に振り分けられる。 | |
第八圏 悪意者の地獄 | 悪意を持って罪を犯した者が、その種類に応じて更に振り分けられる。 | |
第九圏 裏切者の地獄 | 裏切りなど最も重い罪を犯した者が、コキュートスと呼ばれる川で永遠に氷漬けになる。 |