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Fire(英)/Feu(仏)/Fuoco(伊)/Feuer(独)
火炎火焔
Flame(英)/Flamme(仏)/Fiamma(伊)/Flamme(独)

 引火点を超えた物質が、継続して酸素と結合する化学反応を「燃焼(Burning(英))」。
その燃焼によってを発する現象を「火」と言い、人の目に見える火の姿を指して「炎」と言います。
「ほのお」とは「火の穂」の意味で、「ほむら」とは「火群」のこと。
炎は「盛んな火」のことと考えられがちですが、その場合は「」の字が正となります。
また、「火の燃える様子」を指す字として「」というものもありますが、いずれも常用漢字ではありません。
なお英語の「Blaze」は「連なった炎」、「Flaming」は「炎を上げて燃えている」をそれぞれ意味します。

 火が発生するには先の引火点(燃焼が始まる最低温度)のほか、酸素、およびそれと結合できる物質が必要となります。
つまり酸素のない場所、燃料のない条件下では、火を発生させることはできません。
ただし燃料に酸素を混ぜたものを燃やすことで、水中などでも火を発生させることは可能です。
なお「炎」については、酸素以外との物質との化学反応で見られるものも指して呼ばれます。

 150万年前には世界各地で火を使用した痕跡が見られますが、いずれも落雷噴火などによる自然発火や、後年によって焼かれたものである可能性もあり、明確な証拠が示されていません。
確実と見られているのは79万年〜69万年前のイスラエルにある遺跡のもので、この遺跡からは火打石や調理痕などが発見されています。

 火は加熱調理や灯りを採るのに用いられただけでなく、貴重な火種を共有するという目的から人類の集団生活を促したと考えられています。
集団の中の貴重品という考えはやがて宗教へと発展し、火は神聖なものとして扱われるようになっていきます。
落雷噴火といった大きな自然の力(→神)によってもたらされるというのも、それを助長した一因でしょう。