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賢者/セージ/ワイズマン
Sage(英)/Sage(仏)/Saggio(伊男)/Saggia(伊女)/Savio(伊男)/Savia(伊女)
Wise Old Man(英男)/Wise Old Woman(英女)/Weise(独)/Senex(ラテン)

 賢い人。
かつては「Philosopher」とほぼ同じ意味で、「Philosopher」が「知識を探求する人」であるのに対し、「Sage」は「知識を探求するまでもなく賢い人」を指しました。
17世紀以降に「Philosopher」は「哲学者」を指す語となり、「Sage」はそれまで通り神秘的な賢人を指す語としてそれぞれ分化します。

 語「Sage」や「Wise Old Man」は本来「ギリシアの七賢人」「メソポタミアの七賢人」「ソクラテス以前の七賢人」(=哲学者)「東方の三賢者(=メイジ)」などを指す語として用いられていたものです。
それが後に『騎士道物語(Roman de Chevalerie)』(※)で「不思議な能力を持つ助言者」として登場するようになり、以後そのイメージが固まり今日に至ります。
11世紀頃からヨーロッパ各地で書かれた物語群。
『トリスタンとイゾルデ』『聖杯伝説』『シャルルマーニュとその騎士(=パラディン)』など。

 なお先述の「賢人」を指す場合は「Wise Old Man」で定型句ですが、近年の創作物に登場する「賢者」の意味で用いられる場合は省略、あるいは若い人を指す目的で「Wise Man」と表記されたりもします。
なおラテン語の「Senex」が「老人」を指す語で、「Wise Old Man」はそこから来た言葉。