[トップ][もどる]
ケルベロス
Kérberos(希)/Cerberus(英)/Cerbère(仏)/Cerbero(伊)/Kerberos(独)

 ギリシア神話に登場する猟犬で、一般には3つ、に50ないし100の頭部を持つとされます。
黄泉の国の門において、死者がそこから抜け出さないように、そして生者が入れないように守護する役割を持ち、俗に「地獄の番犬(ヘルハウンド:Hellhound)」と呼ばれます。

 エキドナ(Echidna)とテュポン(Typhon)の子で、ケルベロスの兄弟にはヒドラ(Hydra)、キマイラ(Chimera)、ラドン(Ladon)、オルトロス(Orthrus)など。
彼らには蛇の特徴や複数の頭部を持つ者が多く、ケルベロスもまた、に蛇型の尾を持つとされることや、あるいは全身が蛇の表皮に覆われているとされたりします。

 以下補足。

エキドナ
 上半身が人間の女性で下半身が蛇とされ、後のラミアのモデル(ラミアは当初、下半身は蛇ではありませんでした)。
両親についてはガイア=ウラノス/タルタロス/セト、他にはクリュサオル=オケアノスなど諸説。

テュポン
 頭部は人型ないし蛇型で、単数または複数。
尾は単数の長い蛇ないし無数の蛇。
など、姿は諸説あり、共通して言えるのは背に翼を持つとされること。
風の神で、「Typhoon(英)」(台風)の語源。
ガイアとタルタロスの子。

ラドン
 1,000の頭部を持つドラゴンで、ヘスペリデスの園の守護者。