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ドラゴン/ドレイク
Drákōn(希)/Dragon(英)/Dragon(仏)/Drago(伊)/Drache(独)/Draco(ラテン)/Drake(スウェーデン)
ワイバーン/飛竜
Wyvern(米寄り)/Wivern(英寄り)/Vouivre(仏)/Wyverne(仏)/Viverna(伊)/Wyvern(独)
ウィルム/ワイアーム
Worm(ゲルマン)/Wyrm(古英)/Verme(伊)/Wurm(古高独)/Ormr(古ノルド)
リンドブルム
Lindworm(英)/Lindworm(仏)/Lindworm(伊)/Lindwurm(独)/Linnorm(ノルウェー)/Lindorm(スウェーデン)

 ドラゴンのイメージは古代バビロニア神話の神々に由来し、紀元前4,000年より以前にまでさかのぼることができます。
ドラゴン、ドレイク、ワイバーンなど、語源は違えど、これらはいずれも河川の氾濫や、大蛇やワニなどの巨大水棲生物がモデルとなっており、当初のイメージはトカゲよりもむしろ蛇に近いものでした。
ですので西洋のドラゴンよりもむしろ中国の龍の方が、形状的には古代の原型を留めているといえます。
日本の八岐大蛇も、暴れ川として知られる斐伊川治水し良質の砂鉄が手に入るようになったことから、「八岐大蛇(斐伊川)から天叢雲剣(の材料となる砂鉄)が生じた」という逸話になっています。

 ドラゴンはギリシア語の「ドラコン(Drákon)」、ドレイクはラテン語の「ドラコ(Draco)」、ワイバーンはラテン語で「マムシ」を意味する「バイパー(Viper)」、ウィルムは古英語で「大蛇(Serpent)」を意味し、リンドブルムはデンマーク語で「しなやか」を意味する語がそれぞれ語源となっています。
「Drake」は英語の同じスペルでカモ、アヒルを意味しますが、それとは無関係です。

 

摘 要
ドラゴンを吐き、の尾を持つ。
ドレイク≒ドラゴン。一般には、ドラゴンより若干弱い扱い。
ワイバーン×前脚がない代わりに翼が発達。和訳は「飛竜」。
ウィルム××年老いたドラゴンという扱いも。
リンドブルム××二足歩行する大海蛇。翼があるものも。直訳すると「ドラゴンのような蛇」。
(龍)×鹿の角、らくだの頭、ウサギの目、蛇の首、牛の耳、鯉のウロコ、鷹の爪、虎の手を持つ混合生物
滝のぼりに成功した鯉が成るとされ、翼なしでも飛翔可能。
(八岐大蛇)×8つの頭と尾を持つ…というより、8匹の龍を胴体部分で繋げたような生物。
近年では西洋のドラゴンの影響を受けてか、恐竜タイプの体で描かれることも。
翼はなく、飛翔能力については不明。

 ドラゴンはかつては神聖な存在だったのですが、キリスト教によって悪魔と同一化され、邪悪なイメージ(の尾など)を付加されました。
知能は極めて高く、人語を解するほか独自の言語も持ち合わせ、非常に強力な魔法も操るとされます。
宝石や黄金を好むとされ、財宝の守護者として描かれることが多いようです。

 体表は爬虫類の皮で覆われているもの、で覆われているもの、毛皮で覆われているものなど作品により様々です。
いずれにせよ非常に強固で、レザーアーマースケイルメイルローブなどの材料として用いられたりします。