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ビスケット/クッキー
Biscuit(英)/Cookie(米)/Biscuit(仏)/Biscotto(伊)/Keks(独)

 穀物粉を主原料とし、大抵のもので油脂類と糖類、必要に応じつなぎや膨らし粉、その他好みでナッツ類やチョコチップ、調味料など(※)を混ぜ込んだ生地を焼成した、水分が少なく硬く脆い食感が特徴の保存性の高い焼き菓子。
穀物粉さえあれば簡単に辿り着けるレシピであるため、世界各地に古くから類似のものが存在します。
例えば日本のせんべいやおかきなども米粉を使用したこれの一種で、英語では「ライスクラッカー(Rice Cracker)」となります(※)。
※1穀物粉薄力粉、中力粉、大麦、ライ麦、オーツ麦、米粉、希に挽いた豆類(きな粉など)やナッツ。
油脂類バター、マーガリン、ショートニング、ラードなど。
糖類グラニュー糖(砂糖)、黒糖、水飴、蜂蜜、その他人工甘味料。
つなぎ卵、ミルク(一般に牛乳)、生クリーム、ホイップクリームなど。
膨らし粉ベーキングパウダー、ベーキングソーダ(重曹)、イーストなどの酵母
調味料生姜、その他スパイス類。
※2せんべいはうるち米、おかき(大)、あられ(小)は餅米が主原料。
ただし現在のメーカー品ではうるち米の草加せんべいが主流ではあるが、元々は小麦粉で作られるものであり、南部せんべいなど地方の特産品は軒並み小麦。

 代表的なものにビスケットとクッキーがありますが、これらはイギリス英語かアメリカ英語かの違いで本来両者に違いはありません。
なのですが日本では「高級なビスケット」をクッキーと呼ぶ傾向があったため、そうではない商品にクッキーと名乗らせない目的で、1,971年に全国ビスケット協会が独自に定義を設けました。法的縛りはありません。
その中でクッキーは、「糖類、油脂類の重量が全体の40%以上である、手作り風のビスケット」とされています。
「クッキー」はあくまで「ビスケット(総称)」の一種であるという点に注意。

 今で嗜好品として扱われているこれら焼き菓子ですが、例えばビスケットの語源である「2度焼いた(Bis+Cuit(仏))」からも分かるように、元は乾パンなどの水分を抜いた保存用の硬いパンを指すものでした。
これは日常の保存食として用いられたほか、長旅や航海、行軍においても重要な役割を果たしました。
それが嗜好品として愉しまれるようになるのは、砂糖が一般的に用いられるようになって以降です。

呼称一般的な基本材料摘要
ビスケット
Biscuit(英)
Cookie(米)
Biscotto(伊)
Keks(独)
クッキー
中力粉、バター砂糖、卵(、膨張剤)粘度が少なくバリンと割れるものが多い。
生地に何も追加しないプレーンのものが一般的。
語源は上述参照。
薄力粉、バター砂糖(、卵、膨張剤)「さっくり」「しっとり」「ほろほろ」といった食感を持つものが多い。
バターの割合が多い分、卵がなくても形成は可能。
生地にチョコチップやナッツなどが混ぜ込まれたものもしばしば。
語源は「小さなケーキ」を意味するオランダ語「Koekje」より。
クラッカー
Cracker(米)
薄力粉、バター(、卵、膨張剤)甘くないクッキー(米)として1,801年にマサチューセッツ州のパン職人が開発。砂糖は原則使わない。
語源は焼く時に出る音から。
ショートブレッド
Shortbread(英)
薄力粉、バター砂糖スコットランドの伝統菓子。
「ショート」とは「ほろほろ」「サクサク」の意。
成分的には日本が定義する「クッキー」とほぼ同じだが、板状ではなくカロリーメイトに酷似するブロック状。
サブレ
Sablé(仏)
薄力粉、バター砂糖、卵バターの重量が小麦粉とほぼ同等という油分の多いフランス菓子。
一般的なクッキーがバターを生地に練り込むのに対し、パイ生地のように冷やしたバターを細かくしながら生地に混ぜ込んでいく。
これにより砂が崩れるような「ほろほろ」とした食感があるのが特徴。
語源は「砂で覆われた」を意味する「Sabler」のほか、開発された地名や人名であるとする説あり。
ビスキュイ
Biscuit(仏)
薄力粉、砂糖、卵上述の通り元は「乾パン」を意味する言葉で、乾パン、ビスケット、クッキー、スコーンなど焼き菓子の総称。
日本では一般に、よくケーキの外側に貼り付いている棒状のクッキーとして認識されている。
その場合卵以外のつなぎは基本的に使わないが、その卵を別立てのメレンゲにするためさっくり軽い食感になる。ふんわりしたスポンジタイプもある。
ダックワーズ
Dacquoise(仏)
薄力粉、砂糖、卵、アーモンドアーモンドやヘーゼルナッツの風味を添加したビスキュイ。
良く知られる小判型のものは日本発祥で、本来は螺旋状搾り出して作るレコード盤のような形状。
ホールケーキにおいてスポンジと交互に層になるように重ねて使う。
風味が違うだけなので食感は上記ビスキュイと同じでさっくり軽い。
語源は地名「Dax」より。
レープクーヘン
Lebkuchen(独)
ジンジャーブレッド
Gingerbread(英)
中力粉、砂糖、卵
蜂蜜、スパイス、果物の皮
欧米で広く作られている、スパイスを用いるビスケット。
人型、または大きな板状に焼いたものを家の形に組み立てることが多く、クリスマスのお菓子の定番。
ドイツでは多種多様なスパイスを用いた硬く薄いビスケットであるのに対し、英米では生姜のみを用い若干分厚い。
Gingerbread」だと生姜を用いたスポンジ菓子の意味もあるため、「Ginger Biscuit(英)」「Ginger Cookie(米)」などとも呼ばれる。
スコーン
Scone(英)
Biscuit(米)

各種麦粉、膨張剤、牛乳、バター
各種麦粉、膨張剤、牛乳、ショートニング
表面はサクサク、中は粘度の少ない重めのパンといった感じの食感を持つ、一般にシュークリームに近い外見を持つパンの一種。
ほぼ無味でパサパサしているため、そのままで食べることはあまりない。
イギリスでは紅茶と一緒に饗される定番の茶菓子で、ジャムやクロテッドクリームなどと一緒に食べる。

アメリカでのそれは「ビスケット」と呼ばれ、イギリスのものより軽い仕上がりになっている。
日本ではケンタッキーの取扱商品「ビスケット」として知られる。
アメリカで「スコーン」と呼ぶ場合、これに砂糖やナッツ、チョコチップなどを添加した甘いお菓子を指す。

なお日本の同名のスナック菓子は名前が同じだけの別物。