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暖炉
Fireplace(英)/Cheminée(仏)/Camino(伊)/Kamin(独)

 壁に組み込んだ暖房器具。
石炭炊いて煙突換気を行うというのが本来のスタイルですが、近年では煙突を必要としない電気式のものも市販されています。
古くは日本の囲炉裏のように、部屋の中央に掘った穴で炊いて天窓で排気するという方法を採っていたのですが、それがいつ壁に組み込まれたかは不明。
庶民の家にまでそれが普及したのはレンガの大量生産が行われるようになって以降で、それが17世紀中頃の話となります。

 暖炉そのものではなく、暖炉を暖めてそので部屋を暖めます。
このためできるだけを無駄にしないために、暖炉と煙突が一直線にならない(暖炉が部屋の壁から浮き出ている)構造にされたり、暖炉内の構造が複雑にされるなどの工夫が為されていきました。
酸素についても、部屋の空気を吸い込むと暖めた空気が無駄になってしまうので、外気を取り込む穴が設けられるなどの措置が取られていきます。
これが18世紀の話です。

 暖炉には広葉樹が使用されます。
針葉樹では早く燃え尽きてしまい、や煙も大量に出るので火事の原因となります。
はよく乾いている必要がありますが、乾いてからでは斧の刃が通らなくなるので、生木の状態で割ったものを翌年以降まで寝かせてから使用します。