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石炭
Coal(英)/Charbon(仏)/Carbone(伊)/Kohle(独)

 不完全に分解された植物遺骸(泥炭)の化石。かつては「黒いダイヤ」「黒い宝石」とも。
3億6,700万年前〜2億8,900万年前の地層から主に産出され、この時代は「石炭紀」と呼ばれます。
種類にもよりますが、概ね80%〜90%の炭素、その他硫黄、水素、酸素、窒素などから成り、主に燃料として用いられます。

 燃料としての使用は、紀元前300年頃の記録が最古とされます。
ですが当時は効率良くエネルギーを取り出す装置もなく、そもそもそれだけの熱量を必要とすることもなかったので、手軽に採取できるや木炭の使用が主でした。
その後産業革命時(18世紀〜19世紀)に蒸気機関が発明され、石炭の消費量は格段に増加します。

 豊富な燃料資源として今でも世界の約40%の電力を賄っている石炭ですが、20世紀の石油の採掘技術の向上によって、そのシェアは大幅に減少しました。
石油は液体のため運搬容易で、石炭の2倍の熱量を持ちます。