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ダークマター/暗黒物質
Dark Matter(英)/Matière Noire(仏)/Matière Sombre(仏)/Materia Oscura(伊)/Dunkle Materie(独)

 質量を持つ未知の物質の総称。
光学的な観測ができないことから、に反応しない物質としてこう呼ばれます。
観測できる星々 の質量だけでは銀河を公転させるだけのエネルギーとならないことから、そのような物質があるのではと推測されています。
その欠損質量の割合からダークマターは、宇宙に存在する全物質の85%(※)を占めていると考えられています。
※宇宙┬73% ダークエネルギー
   └27% 物質┬23%(85%) ダークマター
        └ 4%(15%) その他の物質

 現在、ダークマターの候補として考えられている物質は以下の通り。

未観測の天体等
 観測することが難しい規模や位置にある白色矮星惑星小惑星、ブラックホールなど。つまり単純な計算漏れ。
ちなみにダークマターは明るい銀河と共にあるのが原則(※)とされていますが、これは明るいがゆえに観測漏れが生じている可能性があるとも言い換えられます。
2,007年に初めて例外を観測、その後2,012年に再確認。
なおダークマターの所在の確認は、引力で曲がって見えることを利用した「重力レンズ効果」によって行われます。
これは簡単に言うと、質量がそこにあるなら背景の像が歪んで見えるという性質を利用したものです。

未発見の素粒子
 ニュートリノもこの一種とされますが、これの質量だけでは欠損質量の全量を補えないため、同様に質量を持つ他の素粒子もまだあるのではと考えられています。