[トップ][もどる]
チェインメイル
Chainmail(英)/Cotte de Mailles(仏)/Maglia di Ferro(伊)/Kettenrüstung(独)/Kettenpanzer(独)

リングメイル
Ring Mail(英)/Ringelpanzer(独)
8〜20kg

 金属製の輪を衣服や革鎧に縫い付けたものをリングメイル。金属製の輪のみで組み上げてあるものをチェインメイルと呼びます。
リングメイルはチェインメイルの元であり、そのためこれらは混同して呼ばれることもあります。
単に輪の大きな、「粗悪な」チェインメイルをリングメイルと呼ぶこともあります。

 輪の大きさは、一般的に直径1〜3cm。
ハンドルのついた金属の棒に針金を巻きつけていき、バネ状になった針金を切断して金輪を作っていきます。
エナメル線をハンドルつきの道具で巻き取った経験のある方ならイメージが湧きやすいと思いますが、それでなければ、釣り竿のリールで釣り糸を巻き取るのに近いと言えば分かり易いでしょうか。

チェインメイル

 そうしてできた輪を、上図のようにして組み上げていきます。
あとはこれを任意の形に仕上げれば、チェインメイルの完成となります。
膝丈までの長さで、前部にスリットが入っているものをホーバーク。腰までの丈のものをホーバージョンと呼びます。

 リングメイルやチェインメイルの利点は、防御能力の割に製作が容易く、体格もあまり問わないため、大量生産が容易という点です。
また、各パーツをベルトで繋ぎ留める着用方法のため、重量が一点に集中せず、実際の重量より軽く扱えます。

 欠点は、刺突(特に矢やボルト)や殴打による攻撃にほぼ無力なことと、動くとちゃらちゃらと金属音がしてしまうことです。
なお、日本の忍者鎖帷子は小さな鎖を編み上げたもので、音の問題が軽減されている反面、防具としては心許ないものがあります。

 今日、騎士というと板金鎧をイメージしがちですが、このチェインメイル(およびその初期のリングメイル)は紀元前〜15世紀頃まで戦場の主流でした。
10世紀頃から初期の板金鎧も登場するのですが、実際に使われたのは15世紀〜16世紀頃までの短い間です。
それ以降は、銃器の発達に伴って鎧が無意味なものとなり、軽装が主流となっていきます。
ちなみにリングメイルの起源は、ヨーロッパに移住してきた古代ケルト人と言われています。