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パンデモニウム/万魔殿伏魔殿
Πανδαιμόνιον(希)/Pandæmonium(古英)
Pandemonium(英)/Pandémonium(仏)/Pandemonium(伊)/Pandemonium(独)

 ギリシア語で「Παν(全て)」の「Δαιμόνιον(神性)」の意。
この神性とは中立的な精霊天使などを意味しますが後にキリスト教によって「悪魔」とされ、語は「全ての悪魔たちの集う場所」と認識されます。
イギリスの叙事詩『失楽園』(1,667年、ジョン・ミルトン)においては地獄の首都の名として登場し、人間の都市よりも遥かに洗練された黄金都市として描かれます。

 語の意味に準じ通常「万魔殿」が訳語として使われますが、明代(1,368年〜1,644年)の中国の小説『水滸伝』に登場する「伏魔殿」が借用される場合もあります。
伏魔殿とは魔王を封印した穴の上に建てられた建物のことを指しますが、現在では悪人たちが集う場所や、悪巧みをする者たちの秘密の会合などをを指しても用いられます。