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壊血病 Scurvy(英)/Scorbut(仏)/Scorbuto(伊)/Skorbut(独) |
ビタミンCの
欠乏によってコラーゲンや
象牙質などの
生成ができなくなり、皮膚や
粘膜、骨や
軟骨とその
結合組織を
維持できなくなることによる
自然治癒の
遅延や体内外での
出血症状。
最低でも3ヶ月以上に
亘るビタミンC欠乏によって引き起こされるもので、
大航海時代の折に乗組員らが大量
発症、死亡することでその存在が知られるようになりました。
ビタミンCは果物や野菜に多く含まれ、一方で
穀類、
豆類、ナッツ類、乳製品、
魚介類にはほとんど含まれません(一部例外あり)。
当時の船内の食事は保存技術の都合により、ハムや
干し肉、
乾パンに
チーズ、現地調達した魚介類であったため、ビタミンCの
欠乏は避けられない状況にありました。
ハムや
干し肉にはそれなりに含まれますが、長期的に見れば充分な
摂取量とはならない上、それらを食べることが許されるのは一部の乗組員だけでした。
しかしその一部の乗組員が
壊血病になりにくかったことから、食事が原因であるという発見に繋がりました。
ビタミンCは溶けやすい、壊れやすいとしてよく知られますが、水に溶けてもその水ごと飲めば問題ありませんし、酸化(空気接触や加熱による化学変化)はするものの体内で
還元され本来の働きをすることが分かってきています。
すなわち
青果を長期保存さえできれば予防できることになり、実際イギリスではライムジュース、ドイツではザワークラウト(キャベツの
漬物)といった形でこれを実現しています。