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保険
Insurance(英)/Assurance(仏)/Assicurazione(伊)/Versicherung(独)

共済
Mutual Aid(英)/Aide Mutuelle(仏)/Aiuto Reciproco(伊)/Gegenseitige Hilfe(独)

 予期せぬ事故による損失に備え各々が出資を行い、それを資金として被害者に補償を行う制度のこと。
古くは紀元前4世紀のローマにはあったとも言われ、世界初の保険は海運に対するそれとされます(海上貸借)。
その他にも陸運、飢饉における食糧葬儀にかかる費用などにこの制度が用いられました。
保険は民間企業が営利目的で行うもの、共済は行政機関や教会などが非営利で行う同種のそれを指します。

 保険制度が盛んに用いられるようになるのは1,096年から始まる十字軍遠征以降で、海運が莫大な利益をもたらす一方で危険も大きく資金も必要となることから。
これは「冒険貸借(Bottomry(英))」と呼ばれ、事前に積荷船舶担保としお金を借りられるというもので、無事運搬が完了すれば利息(22〜36%程度)を上乗せして全額返金しますが、途中で事故や事件に巻き込まれた場合はその度合いに応じて一部/全額を返金しなくて良いというもの。
1,230年にキリスト教会が禁止しますが、その後も法の抜け道を模索する形で利用され続け、14世紀には各地で違法性のない形に改められ、これが現代的な保険制度の正式な祖とされます。


 冒険に対する保険という点においては、ゲームでもそう珍しくなく見受けられます。
全滅すると所持金が半分になるというのもその一種と言えますし、敵や他のプレイヤーにアイテムが奪われる可能性があるゲームなどでは事前に保険をかけこれを阻止できる場合もあります。