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賢者の石
Philosopher's Stone(英)/Pierre Philosophale(仏)/Pietra Filosofale(伊)/Stein der Weisen(独)
Philosophers' Stone(英)

 錬金術において、卑金属を貴金属()に変性させるための触媒として使われる石。
「血の石」と呼ばれ、液体万能薬のエリクサーと同一視されることもあるこの石は、中世の錬金術師パラケルススによって完成されたとされます。

 その賢者の石の正体とされるものは、有力なものに2説あります。
1つは水銀硫黄の化合物である硫化水銀で、これは鉱石の状態(辰砂)では鮮血色をしており、常温で液体である水銀は金と混ぜて蒸散させることで金めっきとして機能します。
もう1つは家畜の血から作られる黄血塩(フェロシアン化カリウム)で、これと硫酸を混合した液体に金を溶かし、微弱電流を送ることで金めっきが得られます。