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クロスボウ/ボウガン(※)/十字弓(/洋弓銃)
Crossbow(英)/Arbalète(仏)/Balestra(伊)/Armbrust(独)/Nu(中)
※某日本メーカーが販売するクロスボウの商標名。

リピーティングクロスボウ/連弩諸葛弩
Repeating Crossbow(英)/Arbalète à Répétition(仏)/Balestra a Ripetizione(伊)/Repetierarmbrust(独)/Chu-Ko-Nu(中)

60cm〜100cm、1,000g〜5,000g

バリスタ/アーバレスト
Arcuballista(ラテン)
Ballista(英)/Baliste(仏)/Balista(伊)/Balliste(独)
Arbalest(英)/Arbalète(仏)/Arbalesta(伊)/Arbalest(独)

 引いた弦をそのまま固定し、腕の力を使わず狙いをつけることができる、 と銃の中間的な武器。上薬で重量(安定性)を補った短い矢(ボルト)を使用します。
なお「」は「いしゆみ」とも読みますが、同じ読みの「石弓」は篭城戦の際に塀の上から縄を切って石を落とす装置を指すので注意が必要。

 クロスボウの発祥は中国で、一方ロングボウが市民権を得ていたヨーロッパでは中世中期まで日の目を見ません。
リピーティングクロスボウは騎兵が用いるのに適していますが、ヨーロッパの騎士とは相容れないものでした。
1,475年にマスケット銃が導入されて以降は、それと同じ要領で扱えより軽く威力も高いことから設置盾と併用する形で多用されますが、銃の威力と精度が上がるにつれやがて戦場から姿を消していきました。

クロスボウの歴史
時期種類概要
紀元前6世紀
中国
クロスボウ
ハンドルで弦を巻き上げ、素人でも強い張力を実現できる。
ただし30秒に1本と速射性に著しく欠ける。
紀元前5世紀
中国
(カタパルト
/投石器)
スリングの要領で岩を放る兵器。攻城戦用。
バリスタ(下記)との混同に注意。
紀元前4世紀
中国
リピーティング
クロスボウ/連弩
レバーを起こすだけで自動的にボルトのセットまで完了できる。
2秒に1本と速射が可能だが威力が低く、の併用が不可欠。
紀元前421年
古代ギリシア
ガストラフェテス
/腹弩
先端を地面に置いて逆方向から腹で押す。大きさも矢も長弓と同等。
手でレバーを引くよりも大きな力を蓄えられる。
紀元前399
古代ギリシア
バリスタ
/アーバレスト
地面に設置して矢や岩、火炎瓶などを放つ大型のクロスボウ。
分解したパーツを現地で組み立てて用いる。攻城戦用。
386年
古代ローマ
クロスボウクロスボウは狩猟用で、軍には一部の部隊のみという記述。
947年
フランス
クロスボウ戦争で使用された記述。
12世紀にはイギリスを除くヨーロッパ全土でロングボウと置き換わる。
14世紀初頭
スイス
クロスボウウィリアム・テル(Wilhelm Tell(独)/William Tell(英))の伝説。
息子の頭上のりんごを射ったという弓の名手。架空とされる。