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ロングボウ/長弓
Longbow(英)/Arc Long(仏)/Arco Lungo(伊)/Langbogen(独)
150cm〜180cm、800g〜1,000g
ショートボウ/半弓/短弓
Short Bow(英)/Arc Court(仏)/Arco Corto(伊)/Kurzbogen(独)
和弓
Yumi(日)/Japanese Bow(英)/Arc Japonais(仏)/Arco Giapponese(伊)/Japanischer Bogen(独)
七尺(212cm)〜七尺七寸(233cm)、〜1,500g

 離れた場所から攻撃でき、矢にや火を用いることができるなど応用の幅も広い、中世最強の武器の1つ。
素の威力だけでも初期の銃火器よりも高く、後世の板金鎧も貫通可能。
デメリットは弦を力いっぱい引きながら狙わなければならないため狙いを定めにくいことと、その必要筋力と併せて訓練には時間がかかり頭数を揃えにくいという点。

 それらを改善した弓も多々考案されますが(下記)、威力を落とす、作製に手間がかかるなど新たな問題も。
やがてライフリング(※)された銃が開発されその精度と威力が改善されると、次第に戦場からは姿を消していきました。
筒の内側に螺旋状の溝を入れることで弾に回転を加え、空気抵抗を抑え真っ直ぐ飛ばすための仕組み


名称発生時期射程〜飛距離(※)
連射性
摘要

単一の素材で作られた弓。強い反発力を持つ素材が手に入ることが条件となるが、作製が容易。
ショートボウ旧石器時代
地中海沿岸
20〜100m
2秒/本
狩猟用。林間部など障害物が多い場所でも扱えるのが利点。
威力が低いので大きめの得物にはを塗って用いる。
ロングボウ633年
イギリス
50〜500m
6秒/本
簡単に作れ威力が高く、火矢として攻城戦にも有用。後々まで活躍。
イングランドの弓の名手、ロビン・フッドの弓。


複数素材の弓。コンポジットボウ。威力はあるが製作に手間と時間がかかる。接着剤の乾燥に湿度が大敵。
モンゴル弓
/蒙古弓
紀元前2,000年
モンゴル
100〜200m
2秒/本
戦争用。馬上で邪魔にならない短弓タイプ。
素で実用的な威力の矢を馬で移動しながら数を浴びせる運用法。
リカーブボウ紀元前8世紀
ギリシア
100〜600m
6秒/本
上記を参考に作られたヨーロッパの長弓。
軽く引くだけでロングボウに等しく、それで速射を行うのが実際の運用。
和弓平安時代
日本
120〜1,000m
6秒/本
矢が長く重く、下1/3部分を握ることでロングボウより安定して飛ぶ。
馬上弓を由来とするため、進行方向となる弓の外側に矢をつがえる。
コンパウンドボウ
/化合弓
1,966年
アメリカ
300〜1,200m
1秒/本
滑車つきの弓。てこの原理を利用しており、軽く引くことができる。
狙いをつけている間も力がいらずブレないので、命中率も極めて高い。




トリガー式の弓(/銃)。引きながらでないので狙いやすい。訓練があまり要らないので頭数を揃えやすい。
クロスボウ/弩
(/ボウガン)
紀元前6世紀
中国
225〜345m
30秒/本
ハンドルで巻き上げて力を溜める。命中精度は高いが時間がかかる。
西洋で戦争に投入されるのは10世紀以降。
リピーティング
クロスボウ
/連弩
紀元前4世紀
中国
70〜180m
2秒/本
レバー(てこの原理)で力を溜める。速射できるが威力は低い。
を塗って用いるが、貫通できない板金鎧には無力。
(マスケット
/火縄銃)
1,465年
オスマン帝国
〜67.5m(100歩)
12秒/発
重い。命中しない。煙が邪魔。威力が低い。数を用意してなんとか。
本格的に使用されるのは1,475年のスペイン以降。
狙って命中させられる限界〜飛ばせる限界(≒威力)。
使用者の能力や弓の性能も大きく影響するのであくまで目安。