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チェス/西洋将棋
Chess(英)/Échecs(仏)/Scacchi(伊)/Schach(独)

 古代インドの「チャトランガ(Caturaṅga)」に由来する戦術ボードゲームのうちの1つ。
マス目状の盤面の上に移動ルールの異なる複数種の駒を置き、交互に一手ずつ駒を動かし相手の王を取るというもの。
単純にゲームとして行われるほか戦術的思考を養う目的でも行われ、これを模した亜種も含めて創作物でも採用例が多々見られます。

 ヨーロッパではチェスが一般的ですが、由来を同じくする同種のゲームは他の地域にも存在します。
日本の将棋もその1つで、他には中国将棋こと「象棋」、朝鮮将棋の「將棋」、タイ将棋の「マークルック」、モンゴル将棋の「シャタル」など。
これらは2人制が一般的ですが、亜種などルールによっては4人制などを採ることも。

 チャトランガは8世紀にロシアを経由して9世紀にヨーロッパへ。
1,200年頃からルールの変更が行われるようになり、1,497年にはスペインでチェスの技術書が出版。
16世紀には現在とほぼ同じルールとなりますが、これに「ステルメイト(後述)」「白先手」が19世紀に加わり現在に至ります。


 基本的なルールを下記に記しますが、詳しくは他所を参考になさってください。
駒の動きは周囲2マスまでを記載し、その先まで移動できるものに関しては「◎」とします。
移動線上に別の駒がある場合、それを越えて移動を続けることはできません。

■駒の初期配置■
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  h城兵■□■□兵城h
  g騎兵□■□■兵騎g
  f僧兵■□■□兵僧f
黒 e兵□■□■兵e 白(先手)
  d兵■□■□兵
  c僧兵□■□■兵僧c ※線対称である点に注意。
  b騎兵■□■□兵騎b  白は王が右、黒は左。
  a城兵□■□■兵城a  女王のマス=駒の色。
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■駒のルール■
キングx1: クイーンx1: ビショップx2:
      ◎ ◎ ◎  ◎   ◎
 ○○○   ○○○    ○ ○
 ○王○  ◎○女○◎    僧
 ○○○   ○○○    ○ ○
      ◎ ◎ ◎  ◎   ◎

ルークx2: ナイトx2:  ポーンx8:
  ◎    ○ ○    
  ○   ○   ○   ●△●
◎○城○◎   騎     
  ○   ○   ○
  ◎    ○ ○   …他の駒がない時のみ可。
             …同、初手のみ可。
             …敵の駒がある時と下記のみ可。
           屰→▼…敵ポーンがこれの時取ってへ。
               アンパッサン(後述)。

キャスリング(入城):
 ルークがキングの隣まで移動し、キングがその反対側に移動する。
 キングとルークが共に初期状態の時にのみ使用可。

アンパッサン(通過捕獲):
 2歩移動して自ポーンの隣に来た敵ポーンを、その直後に限り取って斜めに移動する。
 上図屰→▼の次の手で、それを取って間のに移動する。

プロモーション(昇格):
 最終ラインまで到達したポーンはクイーン、ルークビショップナイトのいずれかに変化する。

■決着■
チェック(王手)/チェックメイト(王手詰み):
 相手の王を討てる位置まで移動した場合「チェック」とコール。
 逃げ場のないチェックの場合は「チェックメイト」で試合終了。

リザイン(降参):
 チェックメイトより前に負けを認める。

時間切れ:
 主に公式戦のみ。時間切れで敗北。
 非公式で行う場合、両者とも時間切れを指摘しなければ試合続行。

■引き分け■
ステルメイト(詰み):
 チェックメイト以外で動かせない場合「ステルメイト」と宣言。
 他のチャトランガ系ゲームでは負けとなるが、「実力の劣った目上の王侯貴族に恥をかかせない」ことを理由に引き分け。

合意のドロー(和睦):
 両者合意のもとで引き分け終了とした場合。

戦力不足:
 両者駒が少なくなりすぎて勝敗がつかなくなった場合。

50手ルール:
 50手の間両者のポーンが動かず、駒の取り合いも起こらなかった場合。
 ただし両者とも何も言わなければ試合続行。

スリーフォールド・レピティション(千日手):
 同じ盤面が3回現れた、または次の手でそれとなる状況。
 ただし両者とも何も言わなければ試合続行。

■その他■
・パスは不可。
・触った駒は必ず動かす/取ること。不可能な場合のみ変更可。
・日本の将棋のように敵の駒を味方として再利用することはない。