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ソロモン
Solomon(英)/Salomon(仏)/Salomone(伊)/Salomo(独)
紀元前1,011年〜紀元前931年頃

 古代イスラエル王国第3代の王にして最後の王。
古代イスラエルを躍進的に発展させた賢王として語られる伝説的な人物。
高い知識の象徴とされ、彼の名を騙った偽書が後年に量産されました(参照:「ソロモンの鍵」)。

 ソロモンは羊飼いから古代イスラエル王になったダビデ(David)と、その家臣の妻だったバト・シェバ(Bat Sheva)との第二子。
ソロモンには多数の腹違いの兄弟がいましたが、それらを押しのけて第3代の王として即位。
エジプト王の娘と政略結婚し国家の安全を図ったり、父ダビデが成し遂げられなかったエルサレム神殿を建築した王として知られます。
在位は紀元前971年〜紀元前931年。

 伝説では即位したソロモンの元に神が現れたとされ、「何でも好きなものを与える」と告げたその神に対しソロモンは「知恵」を要求。
富でも栄誉でも長寿でもなく知恵を望んだソロモンに神は喜んでそれを授与。結果として、その知恵によって富と栄誉をソロモンは得ることとなったとされます。

 しかしそれらを得たソロモンは次第に世俗化
富と女色耽った結果国政はおろそかになり、ユダヤ以外の宗教を容認、放置したことで宗教間の対立が激化
結果古代イスラエル王国はここで滅亡し、以後は北のイスラエル王国と南のユダ王国へと分離することとなりました。
なおソロモンの子孫が治めたのはユダ王国側。


 余談ですが後にキリスト教はこのエピソードを指し、それらはイエス・キリストのための被検体であったと述懐しています。
すなわち後にキリストが永遠の王国を築き上げるにあたってその失敗例を示すためのテストサンプルであり、そのために利用したのだというものです。