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エッダ
Edda(古ノルド)

 北欧の神話や伝承を語る上で欠かせない資料。
エッダは大分して、古エッダと新エッダの2種類に分けられます。

 「古エッダ(Elder Edda)」は1つの作品ではなく、独立して存在した詩らを指します。
分かりやすく説明しますと、日本各地に残る伝承歌を「民謡」とひとくくりとして呼ぶようなものです。
詩の形式をしていることから、「詩のエッダ(Poetic Edda)」とも呼ばれます。
 なお、後にコペンハーゲン王立図書館に納められたという、キリスト教司祭セーンムンド(Sæmundar)がまとめたとかつて考えられていた「王の写本(Codex Regius)」も、この古エッダに含まれます。

 「新エッダ(Younger Edda)」は古エッダを元に、アイスランドの学者であり歴史家のスノッリ・ストゥルルソン(Snorri Sturluson)が纏めたものです。
そのことから新エッダは、「スノッリのエッダ(Snorri's Edda)」とも呼ばれます(または「散文のエッダ(Prose Edda)」とも)。
1,222〜1,225年に三部作に渡って著されたもので、1,300〜1,600に記された写本のうちの7つが、現在主要なものとして残っています。

 なお「エッダ」とはスノッリが名づけたもので、本来彼の著作である新エッダのみを呼ぶ言葉でしたが、後に区別するためにもう一方を「古エッダ」と呼ぶようになりました。