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氏族
Clan(英)/Clan(仏)/Clan(伊)/Klan(独)

 ある共通の祖先を持つとされる者たちの集まり。「一族」「親族」(※)などが集合的にこれに近い概念となります。
その氏族が独自の法的ルールを定め、それによる実効支配地域を持つものは「氏族国家」と呼ばれます。
国家もその上に存在しますが、そちらの法や権威は形骸化している例が多く見られます。
一族先祖の領地や企業を分割統治する子孫ら。
親族6親等以内の血族および3親等以内の姻族。

 Clanは通常、アイルランドおよびスコットランドに10世紀から1,746年まで存在したそれら集まりを指す言葉として用いられます。
その中にはケルト神話の神々を祖先と主張する氏族も多く、そのため語Clan血縁関係について明確な証明は必要とされず、しかし同じ祖先を持つのだとする選民意識から生まれる強い結束力こそが何より重要視されます。
語は古アイルランド語の「Cland」、およびそこから派生したスコットランドゲールの「Clann」が語源で、それぞれの意味はいずれも「子孫」「子供たち」となります。

 Clanは他の国や地域で発生したそれらの訳語としても用いられ、この場合は血縁関係こそを何より重視するものなど、上述のClanとは性質の異なるものも含みます。
日本では平氏や源氏、戦国大名などがこのClanとして訳されます。