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魔法の絨毯
Magic Carpet(英)/Tapis Magique(仏)/Tappeto Magico(伊)/Magische Teppich(独)
空飛ぶ絨毯
Flying Carpet(英)/Tapis Volant(仏)/Tappeto Volante(伊)/Fliegender Teppich(独)

 『アラビアンナイト(千夜一夜物語)』に登場する、空中を自在に移動できる乗り物。
ただし元から存在していたわけではなく、シリア人のハンナ・ディヤーブが伝え、フランス人のアントワーヌ・ガランが編纂した1,711年のフランス語版写本で初めて登場します。

 古代イスラエルのソロモン王が「風を従えた」と『コーラン』に記されており、これが魔法の絨毯のモデルであるとも言われますが定かではありません。
また、『アラビアンナイト』内の『アフマッド王子と妖精パリ・バヌー』に酷似する伝説がインドにあり、その中に登場する「魔法の乗り物」がモデルになったという指摘もあります。

 なお『コーラン』では前述の表記に留まっていますが、後の伝説でのソロモン王は魔法の絨毯を所有しています。
王の絨毯は縦横60マイル(約96.56km)という巨大なもので、ダマスカスで朝食を摂り、メディアで夕食を摂れたという記述から、時速100km程度で飛行できたと読み取れます。