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カメオ
Cameo(英)/Camée(仏)/Cammeo(伊)/Kamee(独)

 紀元前3世紀頃の古代ギリシアで開発された、浮き彫りを施された小型の宝飾品
厳密には浮き彫りになっているものを「カメオ」、沈み彫りになっているものを「インタリオ(Intaglio(伊))」と呼びますが、通常どちらもカメオと呼ばれます。
当時は石で作成したものを指輪に装着し、それを印章として用いていました。

 後にカメオは、古代ローマ帝国期(紀元前27〜紀元後395)でその人気が高まります。
この頃にはガラスや宝石などの素材も使われるようになり、現在主流の貝殻を用いたカメオもこの頃に作成されました。
ただしそれが一般的になるのは、15〜16世紀のイタリア(ルネサンス(古代文化復興運動))でのことです。

 カメオはギリシアやローマで作成されたため、そのモチーフは主にギリシア神話やローマ神話の神々となっています。
サイズの都合もあり、顔を彫ったものが多いのはそのためで、当時は他にも統治者高官の顔もモデルにされました。
現在では、女性の横顔が主に用いられているようです。