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オアンネス
Oannes(英)/Oannès(仏)/Oannes(伊)/Oannes(独)

 シュメール神話に登場する半魚人。
シュメールとはメソポタミア文明の南部地域であるバビロニア王国の南部にあたる場所で、面するペルシア湾から突如現れ7日間であらゆる文明をシュメール人に授けたとされます。
腹開きにした魚を被った人間といったような外見をしており、人の食事は摂らず、夜は海に帰っていったとされています。

 メソポタミアにはそれまで原始的な文明しか存在しませんでしたが、紀元前3,800年頃のシュメールを起点として爆発的に文明が開花します。
その文明を授けたのがこのオアンネスだとされており、その正体は海からやってきた異民族という説や、そのあまりの発展速度から宇宙人説すらまことしやかに囁かれています。

 このオアンネスは後に七賢人(Apkallu)の1人として数えられます。
また、古代パレスチナのペリシテ人の神ダゴン(Dagon)の元になったとされています。
なおこのダゴンはクトゥルフ神話で有名なハワード・フィリップス・ラヴクラフトの著作に、邪神として採用されていることでよく知られています。