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宝箱/宝物箱
Treasure Chest(英)/Coffre à Trésor(仏)/Scrigno del Tesoro(伊)/Schatzkiste(独)

 チェストとは、西洋で収納に用いらる伝統的な収納用家具。
ドアのような片開き式のフタがついており、日本の長持に相当します。
その原型は古代エジプトには既にあったと見られますが、明確な起源は不明。
語源は古代ギリシア語/ゲルマン語でそれぞれ「箱」を意味する「Kistē」/「Kiste」からと見られています。

 この家具が一般的に宝箱として認識されるようになった経緯は、アメリカ大陸を荒らし回っていたスペインの海賊に端を発します。
彼らは自分らの功績誇張して語る中で、上記のチェストに溢れんばかりの宝をインディアンから強奪したと述懐しました。
つまり、単にスケールの指標としてチェストが用いられたというわけです。
その後ロバート・ルイス・スティーブンソン著『宝島(Treasure Island)』(1,883)を始めとする創作物の中でこの逸話が用いられ、チェスト=宝箱という認識が一般化していきました。
チェストであるかどうかということは差し置いても、コンピュータゲームにおいても画像と手段を統一できるという理由から、宝箱というデバイスは有用だったようです。