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香水/香油(練り香水)
Perfume(英)/Parfum(仏)/Profumo(伊)/Parfüm(独)

 植物や動物から抽出、あるいは人工的に合成された香料およびその加工品。
現在はアルコールと混ぜて、香りを揮発しやすくした液体タイプのものが一般的。
主に女性が自身の体臭と混ぜて芳香させる目的で用います。
Perfumeの語源はラテン語で「煙によって」意味する「Per Fumum」より。

濃度による香水の分類
名称(フランス語表記)芳香族化合物
パルファンParfum15〜30%
オードパルファンEau de Parfum10〜14%
オードトワレEau de Toilette6〜9%
オーデコロンEau de Cologne3〜5%
オードソリッドEau de Solide1〜3%

香水の歴史
発祥時期と地域手法補記
紀元前2,500年頃
エジプト
植物を布袋に入れて絞る芳香剤防腐剤、宗教的儀式などに。
液体やオイルを散布したり塗布したりする他、炊いてお香としても使用。
紀元前2,000年頃
メソポタミア(現イラク)
植物を蒸留して精油を抽出 
紀元前500年頃
ギリシア
 エジプトの精油が伝来。
用途は女性の香り付けにほぼ限定され、現在に近い用途に。
汗をかきにくいこと、香りの優しい花が多かったことから、精油の香りも優しいものが主流。
11世紀初頭
アラビア
水蒸気蒸留法アラビア人のイブン・シーナ(Ibn Sīnā:980〜1,037)により。
これにより純粋な精油と高純度のアルコールの精製が可能に。
なお現在定義される「精油」とは、この水蒸気蒸留法によるもののみを指す。
1,370年
ハンガリー
初の蒸留アルコール香水水蒸気蒸留法を用いたローズマリーのアルコール香水を開発。貴婦人らの間で流行。
なおワインと混ぜたアルコール香水はこれ以前にもあり。
(〜18世紀)
ヨーロッパ
 当時は入浴の習慣がなく、上下水道は整っておらず、排泄物をそのまま捨てるという不衛生な社会。
香水はそれらの悪臭を打ち消す目的で好んで用いられ、強烈な香りを持つものが主流。
1,709年
ケルン(ドイツ)
世界初の香水工場
オーデコロン誕生
イタリア人のジョヴァンニ・パオロ・フェミニス(Giovanni Paolo Feminis:1,670〜1,736)が開発。
当初は「素晴らしい水(Eau Admirable)」という名で販売。
その後1,742年に「オーデコロン(Eau de Cologne:「ケルンの水」の意)」として商標登録。
19世紀合成香料の開発19世紀初頭から人工香料が作成、香水の材料に試みられる。
1,889年にはフランスのゲラン社(Guerlain)が合成香料を用いた『ジッキー(Jicky)』を完成。
現代香水の祖に。