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蝋燭
Candle(英)/Bougie(仏)/Candela(伊)/Kerze(独)

 固形燃料に、糸や紙などで作った芯を埋め込んだ照明器具。
に近い部分のロウが溶けて気化し、その気体が燃えることで燃焼を維持します。
「キャンドル」はラテン語で「明滅する」を意味する「Candere」に由来し、明るさの単位である「カンデラ(Candela)」はキャンドルに由来します。

 蝋燭脂肪酸とアルコールから成る、融点の高い油脂状の物質(ロウ)から作られます。
古くはミツバチの腹部から分泌される蜜蝋や、動植物から採取したロウが用いられていました。
1,830年には石油パラフィン(炭化水素)が開発され、現在は特定の用途を除いてこれに置き換わっています。

 蝋燭は世界各地で独自に発明されましたが、獣脂蝋燭は紀元前4,000年頃のエジプト、蜜蝋蝋燭は紀元前3,000年頃のエジプトのものがそれぞれ最古と見られています。
以来蝋燭は、屋内照明や燃料、宗教的用途や時間計測の道具として長く用いられ続けましたが、1,879年に電球が実用化されて以降、次第にその数を減らしていきました。
 今日において蝋燭は、防災用品や装飾目的、宗教的用途などで用いられ続けています。