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パイク
Pike(英)/Pique(仏)/Picca(伊)/Spieß(独)
400cm〜700cm、3,500g〜5,000g

 15世紀のスイスで使われ始めた、とにかく長い
前衛の兵士たちが隙間なくこれを並び立て、槍ぶすまとして使用します。
主にランス騎兵を対象とした敵兵の突撃を防ぐ目的の他、退却時の牽制にも用いられました。

 実は同型の武器は紀元前200年頃のマケドニアにも存在したのですが、その当時はまだランスが存在せず、そのため部隊の動きを制限してしまうデメリットの方が大きく、そのまま廃れていきました。
この武器はサリッサ(Sarissa)と呼ばれ、パイクとは偶然形状が似ているものの、これらの間に関係はありません。

 マスケット銃が登場した16世紀以降では、弾込めに時間を要する銃兵の盾役としても使用されたこのパイクですが、17世紀の後半にの機能を兼ね備えたバヨネット(銃剣)が登場するとその役目も取って代わられ、パイクはその歴史に幕を閉じることとなりました。