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マクアフティル/オブシダンソード Macuahuitl(ナワトル)/Obsidianschwert(独) (不定) |
両刃の木剣に
黒曜石を埋め込んだ武器。
ナワトル語で「手」を意味する「
Maitl」と「棒」を意味する「
Cuahuitl」に由来し、16世紀のアステカとメキシコでその使用が確認されています。
木剣の刃の部分には
黒曜石を埋め込むための
溝が設けられており、更に接着剤を用いてしっかりと固定します。
木と
黒曜石で作製されたのこぎりという表現が適切でしょうか。
黒曜石とは黒い色をした天然の
ガラスで、現代の一般的なそれの
破片と思っていただいて相違ありません。
非常に
鋭利であるためそのままナイフとして使用したり、
槍や矢じりの材料として広く石器時代に用いられていた素材です。
ガラスなので砕けやすいという問題はありますが、欠けても小さく変形するだけでなお鋭利なままなので、それらツールに適していました。
マクアフティルはそれをのこぎりの形に発展させたもので、使い勝手が良いだけでなくその構造上
破損しにくく、例え
破損しても修理が容易という様々なメリットを持ちます。
その切れ味は馬の首をも切り落としたという記録が残っており、人の首程度であれば問題なく切断できました。
大きさや形状はまちまちで、全長は70cm〜160cm程度。片手剣タイプと両手剣タイプの両方が存在します。
不揃いの細かな
欠片を無数に埋め込んだタイプはのこぎりそのもので、一方で整えられた細長い
欠片を埋め込んだものはまさに直剣といったシルエットをしています。