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自白剤
Truth Serum(英)/Sérum de Vérité(仏)/Siero della Verità(伊)/Wahrheitsserum(独)

 脳の一部の働きを麻痺させることで判断能力を低下させ、抱えている秘密を自白させることを目的とする薬物。
秘密を強制的に口にさせられてしまう薬というイメージが強いですが、現在までにそのような自白剤は存在しません。

 自白剤で行えるのはあくまで「朦朧とさせ」「判断力を低下させる」ことまでであり、口にする内容が真実であるとは限りません。
例えば自白剤として用いられる身近なものにアルコールがありますが、酒の席では口が軽くなる一方で話の内容に信憑性がないのと同様に、各種自白剤を用いて得られる情報の確度もその程度のものとなります。

 自白剤の研究は第一次世界大戦から冷戦の頃(1,914年〜1,989年)にかけて盛んに行われました。
程度の差こそありますが効果としては先述の通りで共通しており、あとは副作用など毒性の程度の違いといったところです。

 このように自白剤は思うほど有用かつ安全なものではないこともあり、よほど緊急な場合を除いてはあまり用いられません。
よって通常はそれ以前から用いられてきた方法でもある拷問を用いて自白させることになります。
充分に時間があるなら、食事や睡眠をさせないという方法が有効となります。